閉経期は今や人生の中間点とみなされるようになりました。更年期障害は時に重症化し、その後、何年もの間、心身の不調を訴えることもあります。診療いかんによっては女性のそれ以後、さらに老年期のQOL(quality of life)を損ないかねないこととなります。症状として、のぼせ、発汗、顔面熱感、不安、焦燥感、不眠、肩こり、頭痛などを中心とした不定愁訴がよくみられます。また、鑑別を必要とする疾患として、うつ病、仮面うつ病、全身性不安障害、パニック障害などがあり、治療はホルモン補充療法、漢方療法を中心として抗不安薬や抗うつ薬を用います。このような症状がある際は一度、医師にご相談ください。