tracker Q&A - 医療法人あべウイメンズクリニック

あべウイメンズクリニック:福島県郡山市【不妊治療・妊婦健診・がん検診・その他婦人科、病気かなと思ったらすぐにご相談ください。】

あべウイメンズクリニック

コラム

友人に更年期障害ではないかと言われました。どうしたらよいですか?

症状がある際は一度ご相談ください

閉経期は今や人生の中間点とみなされるようになりました。更年期障害は時に重症化し、その後、何年もの間、心身の不調を訴えることもあります。診療いかんによっては女性のそれ以後、さらに老年期のQOL(quality of life)を損ないかねないこととなります。症状として、のぼせ、発汗、顔面熱感、不安、焦燥感、不眠、肩こり、頭痛などを中心とした不定愁訴がよくみられます。また、鑑別を必要とする疾患として、うつ病、仮面うつ病、全身性不安障害、パニック障害などがあり、治療はホルモン補充療法、漢方療法を中心として抗不安薬や抗うつ薬を用います。このような症状がある際は一度、医師にご相談ください。

生理とは違う出血があります。異常でしょうか。

的確な診断と適切な治療が大切です

性器出血は月経と不正性器出血に分けられます。したがって、月経以外の出血はすべて不正性器出血ということになります。不正性器出血は(1)器質性出血、(2)機能性出血に分けられます。

(1)器質性出血

器質性出血は膣部びらん、老人性膣炎など炎症性のもの、子宮筋腫、頸管ポリープなど良性腫瘍によるもの、子宮頸癌、子宮体癌など悪性腫瘍によるもの、子宮穿孔、頸管裂傷、膣裂傷など外傷性のもの、流産、早産、子宮外妊娠など妊娠性のもの、血小板減少性紫斑病、白血病など出血性素因によるものなどがあります。
(2)機能性出血

炎症、腫瘍、外傷、妊娠、その他に起因する器質性出血および月経を除く内分泌異常に起因した子宮内膜からの不正出血を指します。その病態は幼年期、思春期、性成熟期、更年期、老年期と年代によっても異なり、治療法も異なります。
不正性器出血は産婦人科外来でも、最も頻度の高い訴えの一つであります。的確な診断、適切な治療を行えばすぐに治癒しますが、放置すると貧血などその他の疾患を引き起こす原因になります。特に悪性疾患の場合、発見が遅れると治療が困難になります。そのためには早期診断、早期治療が大切です。ご心配なことがあればご相談ください。

骨粗鬆症について教えてください。

知らない間に進行し骨折しやすくなる症状です

骨粗鬆症は骨の量が減少し骨の中の構造が粗くなり、骨折しやすくなる病気です。現在、日本の患者数は1000万人を超えると言われ、女性は70歳をこえると半数以上が骨粗鬆症であると考えられています。閉経を境に骨密度が減少します。それは、閉経してエストロゲンが減少することで骨代謝のバランスが崩れるためです。骨を強くするには(1)食事(乳製品、小魚類、海藻類、緑黄色野菜、大豆製品)から、カルシウムをしっかり摂取すること、(2)運動をしてカルシウムを骨に沈着させること、(3)日光浴をしてカルシウムの吸収力を高めるビタミンDを増やすことです。一度、あなたの骨年齢(骨密度)を測ってみてはいかがでしょうか。

クラミジア感染症について教えてください。

適切な治療で治る病気です

クラミジア感染症はクラミジア・トラコマティスという微生物が性行為を通じて感染する「性感染症」のひとつです。感染から発症まで1~3週間ですが約80%の人が無症状に経過します。症状としては粘調性のおりもの、排尿時や性交時の痛み、下腹部の鈍痛などです。子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎など症状が進むと卵管周囲の癒着による不妊症、流産・早産、子宮外妊娠の原因になることもあります。クラミジア感染症は適切な治療で治る病気です。心配なことがあれば医師にご相談ください。

過活動膀胱(OAB)について教えてください。

日本では810万人の患者さんがいると言われています

過活動膀胱とは尿意切迫感を主症状とし、頻尿と夜間頻尿を伴い、時に切迫性尿失禁を伴うものです。尿意切迫感とは急に起こる抑えられないような強い尿意で、我慢することが困難なもの、頻尿とは便宜的に1日8回以上排尿回数があること、夜間頻尿とは夜間に排尿のために1回以上起きなければならないこと、切迫性尿失禁とは尿意切迫感と同時にまたは尿意切迫感の直後に、不随意に尿が漏れることです。日本では810万人の患者さんがいると言われています(40歳以上人口の8人に1人)。以上のような症状がある方は医師にご相談ください。

続発性無月経について教えてください。

個々に応じた治療を選択することになります

今まであった月経が3ヶ月以上、停止したものを続発性無月経といいます。もちろん、妊娠による無月経は除外されます。原因には、視床下部性(心因性、体重減少、摂食障害、運動性、薬剤性など)、(1)下垂体性(下垂体腫瘍など)、(2)卵巣性(早発卵巣機能不全、外科的治療、放射線治療、抗癌剤治療後など)(3)子宮性(流産・中絶手術後など)、などが考えられます。治療は年齢、挙児希望の有無、生活環境、基礎疾患の有無など、個々に応じた治療を選択することになります。ご心配の際は医師にご相談ください。

生理と次の生理の中間ぐらいの時期に少量の出血がありました。異常でしょうか?

量が多く毎回繰り返される場合は治療が必要です

よく、「生理と次の生理の中間ぐらいの時期に少量の出血がありました。」と婦人科を受診される方がいらっしゃいます。出血は一過性に2~3日程度で、そして出血量も少量で終わってしまう場合がほとんどです。これは排卵前に肥厚した子宮内膜がホルモンの関係で破綻するための出血です。ほとんどの場合、治療を必要とすることはありませんが期間が長く、出血量も多く、また、毎回繰り返される場合は止血剤やホルモン剤などの治療が必要です。出血の原因はその他、いろいろなものがあります。ご心配の方は医師にご相談ください。

月経時期の変更について教えてください。

月経周期の状態や次回月経までの期間により方法を決めます

よく、「旅行に行くので月経をずらしたい」と来院される方がいます。その場合、月経周期が順調か不順か、また、次回月経までの期間により方法を決めます。月経周期が順調であれば月経開始の5~7日前からホルモン剤を投与し月経を遅らせます。また、月経周期の3~5日目からホルモン剤を10~14日間投与して、出血を起こし、月経周期の短縮を図ることもあります。月経周期が不順な場合、ホルモン剤投与により、月経を遅らせる方法を選択します。月経周期の変更は自費診療であること、年齢、合併症、生活習慣によりできない場合があります。詳しくは医師にご相談ください。

冷え症と漢方について教えてください。

それぞれの型で使用する漢方薬の種類は異なります

冷え症には(1)手足の冷え型(体幹部よりも手足の冷えが強いというタイプで、最も多く、上半身のぼせを伴うことがあります)(2)全身の冷え型(手足も体幹部もすべて冷えるというタイプで、顔色不良、痩せ型、低体温傾向があります) (3)体感異常型(手足の冷えを訴えても体表温度は正常で栄養状態にも問題無い型で、心身症、自律神経失調症の傾向が大きい方に見られます) があります。それぞれの型で使用する漢方薬の種類は異なります。医療機関で処方する漢方薬は保険診療であり、また、メーカーが中国から安全・安心な生薬を確保し、エキス製剤化しています。冷え症は月経不順、更年期障害、不妊症などの原因となることもあります。冷え症でお悩みの方は医師にご相談ください。